大注目の無料音楽サービスSpotifyはAppleMusicに勝てるのか!?

マーケティング

 

こんにちは。じぇいです。 

昨日9月29日にやっとですね。

 

『Spotify』(スポティファイ)の

日本サービスが開始となりました。

 

 

すぽてぃふぁい??

 

 

と聞きなれない人も多いかと思いますが、

このSpotifyとは、

アクティブユーザーが1億人以上、

有料会員が4000万人を超える

スウェーデン発の世界最大の

音楽ストリーミングサービスのことです。

 

 

なーんだ。音楽配信サービスのことか!

音楽ならiTunes使ってるから。

Google Play Music使っているから。

 

 

なんて事を思って興味の無い人も居るかと思いますが、

Spotifyは広告入り「無料聴き放題」プランというものがあり、

いわば、無料で音楽をダウンロード出来るということです。

 

 

ついに音楽が無料で手に入る時代になってきました。

CDなんてますます売れなくなりますね。

 

 

 

このSpotify。

サービス画期的ですし、

マーケティングもめちゃくちゃ面白い。

 

 

今現在音楽業界ではSpotifyが最先端であり、

おそらく今後は他社競合は

絶対に真似してくるんですよね。

 

 

日本では全然聞いたことのない

Spotifyは世界的には知らない人の方が

少ないというレベルで

日本はサービスが提供される60番目の国と

かなり遅れて導入されているんですね。

 

 

日本人からすると

今や音楽をダウンロードするとなると、

・Apple Music

・Google Play Music

・Amazon Prime Music

 

この3社。

 

もしくは、国内企業だと

・LINE MUSIC

・AWA

 

この辺りでしょうか?

 

 

有料会員の数でいうと、

世界で一番大きいのがSpotify(約4000万人)、

次がApple Music(約1300万人)、

3番手がフランス発の音楽サービス『Deezer』(約650万人)ですね。

 

ただ、これはオンデマンドに限ってのもので、

ラジオ型の『Pandora』(有料会員約390万人)も含めると

これらの4サービスが上位を占めているわけですが、

この有料会員数を見るだけでも

ぶっちぎりでSpotify人気ですね。

 

 

しかも、Spotifyには無料サービスがあります。

 

上記で説明したのはあくまで有料会員数です。

 

 

広告付きの無料聞き放題プランを含めると

もっと多くの利用者がいると言えますね。

 

 

もちろん有料会員数が多いということは

それだけ多くのお客さんがSpotifyに魅力を感じ

お金を払っても良いと思っているということですね。

 

 

なぜそんなに多くのお客さんが

Spotifyを使うのかと言うと、

アーティストの作品を揃える4,000万曲を超える

カタログが毎日更新されるそうです。

 

またユーザーの再生履歴を学習して作られる

レコメンドリスト「Discover Weekly」が人気みたいですね。

 

 

他にも、

ユーザーがよく聴く作品のアーティスト、

フォローしているアーティストの情報を

ベースに新曲を集めたプレイリスト

「Release Rader」もあるみたいですね。、

 

 

このようにSpotifyならではの

パーソナライズされた機能を魅力的に打ち出せていますね。

 

 

有料会員の数が世界で最も多いのは

この無料のサービスに力を入れているからでしょう。

 

 

無料のサービスでの満足度が高いから

有料(月額980円)なんてどーってことない

ということですね。

 

 

また、

ずっと無料で使い続けるユーザーが増えても

広告を表示出来るということから

ユーザーからお金を取らなくても

広告収入を得られるので無理に

有料との差別化も測っていないのもスマートで良いですね。

 

ただ、無料プランに関して言えば、

1つ制限があって、月間15時間までというものがあるみたいです。

 

 

 

さて、

ここまでSpotifyの紹介をしてみましたが、

世界的に有名なサービスなので

この程度のことちょっと調べれば

たくさん情報が出てきますね。

 

 

せっかく記事を書くなら

僕だから書けるマーケッターという視点から

Spotifyについて書いてみたいと思います。

 

 

様々な記事を見ていると、

 

「Spotify日本サービス開始!!ヒット間違いなし」

 

「無料で音楽効き放題のSpotifyに期待」

 

「人工知能と音楽が組み合わさった神アプリ日本上陸」

 

このような大ヒット間違い無し。

みたいな記事がたくさん見て取れますが、

僕の見解からから言うと、

Spotifyは日本では一時的に流行る程度で

終わる可能性が高いですね。

 

 

それはなぜか?

 

 

まず、

Spotifyのマーケティングは

“先行逃げ切り型”として、

マーケットにいち早く参入し、

フリー戦略やSNSの連携機能を使いつつ

浸透していくという勝ちパターンを取ってきました。

 

 

つまり、展開してきた地域には

絶対的な先行サービスが無かったんですね。

 

 

しかし、日本は?

iPhoneを始めとする、MacやiPadなど

Apple社の製品が大人気です。

 

 

外国ではApple離れしていることから

Appleは日本によって支えられている

と言われているほどのシェア率です。

 

 

つまり、Apple社のシェア率が高いという事は

必然的にApple Musicの利用者が

多いということになります。

 

 

要は、Spotifyが得意な

先行逃げ切りという戦略が取れないということです。

 

 

 

更に、Spotifyが高い評価を受けている

人工知能がユーザーの履歴から

オススメの曲を表示するレコメンド機能も、

実は既にApple Musicにも、

「For You」という名前でサービスが既にある。

 

 

しかも、Spotifyは選曲履歴から

オススメの商品を紹介するのに対して、

Apple MusicはiPhoneやMacなどの

端末から情報を収集できるので

精度もApple Musicの方が高くなるでしょう。

 

 

 

他にも、日本はLINEの使用率や

Amazonの使用率が高いので

Appleユーザーでない場合は、

他のサービスを既に利用している場合が多いので、

ユーザー獲得は難しいでしょう。

 

 

ただ、これらの音楽サービスには無く、

Spotifyにだけあるサービスが

広告入り「無料聴き放題」プランです。

 

 

Spotifyが日本で流行り他社を

打ち負かす可能性があるとすれば

ここでしょう。

 

この「無料」+「放題」という戦略は

既存マーケティングの置いての最終形態なんですよね。

 

 

 

商品ってどういう風に形を変えて行くのかと言うと、

 

まず、

1.新商品が発売される

2.パッケージ化

3.放題化

4.無料化

5.無料+放題化

 

 

大概のビジネスがこのような流れで

形を変えていきます。

 

 

イメージし易いようにいくつか例を出すと

 

例えば、カラオケ。

 

1.カラオケの一番最初は1曲◯円

という形でしたよね。

 

2.次第に10曲◯円(1曲辺りに換算すると安い)になりました。

 

3.◯円で歌いたい放題に(現在のカラオケの形)。

 

4.次にカラオケが形を変えるなら

最初の1時間無料(1ドリンク制)。

 

5.カラオケの最終形態は

無料で歌いたい放題だけど、

曲と曲の間に広告が入る。

 

嫌なら、◯円で広告無しで歌い放題

「3」の形で利用してね。

 

 

という感じになります。

 

 

 

例えば、インターネット

 

1.最初は10秒毎◯円でした。

 

2.インターネットをたくさん利用する人向けの

1時間◯円パッケージを販売

 

3.月額◯円で使いたい放題

 

4.フリーWi-Fiが導入。

街中でも無料でネットが使えるように(現在のインターネット)。

 

5.インターネットの最終形態は

家庭でも無料で使いたい放題。

 

 

 

他にもメールや電話、飲食店、DVDなどなど

大概の業界はこのステップで進んでいきます。

 

 

この流れを知っていると、

音楽の無料聴き放題も当然ながら

予想できていました。

 

 

 

この話をするとそれなら

全て最初から最終形態の「無料+放題」で

ビジネス展開すれば良いんじゃないですか?

 

と質問されますが、

段階を踏まないといけない理由があるんですよ。

 

 

まず1つ目の理由としては、

そのサービスやモノに価値があるかわからない。

 

例えばメールが最初に出来た時なんて、

文字打つのなんて面倒くさいと

多くの人が思っていたと思います。

 

だって、それまでは電話が当たり前だったので。

 

 

でも1通10円とかで使って頂くことによって

その便利さを知って貰えるから次のフェーズに移れるんですね。

 

 

便利かどうかもわからないのに、

いきなり月額1000円ですと言われても

使おうと思いませんよね。

 

1通10円で使ってみて

便利ならパッケージに月額に移動していくということです。

 

 

他にもサービスが出来たときは

コスト高になっているから

放題とか無料は出来なかったり、

「無料+放題」は別のキャッシュポイントが

作れていないと行けないなど理由はたくさんあります。

 

もちろん、この戦略を取る理由としては、

現状より売上を上げる為です。

 

 

売上アップが見込めないのに、

先陣を切って次のフェーズに移動しても

逆効果になり潰れていくだけです。

 

 

 

話しを戻して

音楽業界で一番最初に

この最終形態フェーズへ移動し始めたのが

Spotifyだと言うことです。

 

 

「無料+放題」を行える条件として、

利用者数が多いという事が条件に挙げられます。

 

 

例えば、今回のSpotifyの場合、

「無料+放題」でどこに

キャッシュポイントを置くかと言うと、

 

広告収入と有料サービスの月額プランです。

 

 

広告を依頼する企業側も

広告は当然利用者数が多いところに打ちたいわけです。

そういった意味では世界の利用者数NO.1のSpotifyに

広告を打ちたい企業はたくさん居るはずです。

 

 

だから、1曲◯円とか、月額◯円より

広告収入の方が大きくなるんでしょうね。

 

 

ただ、無料プランだけだと

広告にうんざりしてサービスを離れて行ってしまうので

そういった利用者を逃さない為に

有料プランも設けているわけです。

 

 

 

Spotifyが日本で成功するかのポイントは

日本で一番の利用者数の

Apple MusicがSpotifyと同じことを行えるか?

というところ。

 

 

「同じように、無料にして広告を導入して、

既存ユーザーを逃さないように

有料プランを用意すれば良いんでしょ」

 

と思うかもしれませんが、

Appleはブランドイメージがあり、

他社の広告なんて表示させないんです。

 

 

例えば、Appleが配布している

無料メディアプレーヤーである

 「iTunes(アイチューンズ)」

これに広告をなんて一切ありませんよね。

 

 

無料でメディアプレーヤーを

使わせてるんだから

広告くらい載っけても良いんじゃない?

 

と思いますが、

Appleというブランドイメージや

世界観を守る為に他社広告は一切ありません。

 

 

おそらく今後もこのスタンスは変わらないでしょう。

 

 

だからポイントは、

Appleが別のキャッシュポイントを創作し、

「無料+放題」を作れるかどうか。

 

 

出来なければSpotifyの人気が出て

ユーザーがSpotifyに流れて行くでしょう。

 

 

ただ、エリート集団のApple社は

そんなこと想定内であり、

何かしら策は打ってくると思うので、

一時的にSpotifyは注目されるけど、

結局Appleがまた離れたユーザーを

回収しにくると思いますね。