サザエさんの家庭は過去のファンタジー

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こんにちは。じぇいです。

 

最近世田谷区の桜新町に
行く機会があるのですが、

桜新町と言ったらなんでしょうか?

 

僕は桜新町に初めて行くまで時まで知らなかったのですが、
「サザエさん」の街なんですね。

 

電車に乗って改札を出て、
西口出口を出ると、

こんな感じでサザエさん一家が出迎えてくれます。
(肝心なサザエさんが写っていませんが。笑)

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なんかほっこりします。

 

 

サザエさんと言えば、
1969年に第1回の放送がフジテレビで放送され、
2013年には
「世界で最も長く放送されているテレビアニメ番組」
としてギネス世界記録にも載りました。

 

 

2016年現在では47年も続いているんですね。

 

アニメで47年続いてるとか素晴らしいですね。

 

まさに国民的アニメとも言える
日本のアニメの代表作かもしれませんね。

 

 

そこで、
家族というとどんなイメージですかね?

おそらく多くの人は”サザエさん”のような
大家族で、家族仲良く楽しくなんて
イメージを持っているかもしれませんね。

 

 

もしくは、
「ちびまる子ちゃん」「クレヨンしんちゃん」「コボちゃん」。

なんてイメージを抱くかもしれません。

 

 

おそらくこれらのイメージが近いんじゃないでしょうかね?

 

サザエさんを含む上記4作品は
日本のアニメ、漫画の歴史の中でも
かなり長い期間放送されている、連載されている、
日本人なら誰しもしっている代表作では無いでしょうか?

 

これらの作品のテーマって

「日本のごく一般の家庭」を描いた作品なわけです。

 

 

一般家庭のよくある日常を題材にして書かれているわけです。

 

 

だから家族のイメージ=サザエさん、コボちゃんなど
みたいな答えが返ってくるわけです。

 

ただね。

 

こんなサザエさんやコボちゃんみたいな家族構成。
ちびまる子ちゃんやしんちゃんの様な
何一つ問題の無い家庭。

 

今時ある?

と僕は思ってしまいます。

 

 

ちょっと具体例を見てみると、

サザエさん。

主人公サザエは磯野家の長女で、
24歳の専業主婦。

夫のマスオは28歳でサラリーマン。

サザエの父親、波平は54歳でサラリーマン。

波平の妻のフネも専業主婦。

磯野家は長男カツオと次女ワカメが共に小学生。

サザエとマスオの間には長男にタラオがいる。

そしてタマという猫を飼って生活しているわけです。

 

その家は東京都世田谷区。

 

 

どうでしょうか?

 

あなたの身の回りを見渡して考えてもらうとわかりますが、

こんなに家族大勢で暮らしている人いますか?

 

そりゃビッグダディみたいな大家族は
たまにいるかもしれませんが、
夫がサラリーマンで妻が専業主婦で
子供が男女複数で、ペットを飼って、
磯野家と同居して、家は世田谷にあるわけです。

 

 

借り家か?持ち家か?みたいな議論がありますが、

家賃換算すると1ヶ月推定244,000円らしいです。笑

 

 

こう考えると、
「マスオと波平は給料どんだけ貰ってんだよ!」
と思います。

 

八百屋や買い物で必死こいて値切る必要あるのか?

なんて思わされます。

 

 

兄弟の数を見てみましょう。

 

コボちゃん、しんちゃん、ちびまる子ちゃん
全て2人兄弟です。

 

サザエさんに関しては3人。

 

 

日本の出生率は1.42%。
つまり決して一般的じゃない。

 

コボちゃんのおじいちゃんに関して言えば、
60歳で定年退職して年金暮らしです。

 

現在定年後の人材を再就職する法律も出来ているから
60歳と言えどもみんな働いている。

 

 

改めてこんな家族今時いるでしょうか?

 

いや、僕の身の回りで知る限りはいませんね。

 

 

でも本来これが、
日本のごく一般的な家庭だったわけです。

 

一昔の当たり前な家庭の形が
今では普通ではなく、マイノリティーになっています。

 

時代は変化している。
と言われますが、こういった普遍的そうな
家庭の形であれ大きく変わっていますね。

 

 

これはサザエさんだけでなく、
先ほど挙げて日本を代表する作品全てそうですね。

 

 

みんな奥さんは専業主婦で、
子供は健全に育って。

 

実際に作品を見ている人や読んでいる人は、
これが一般な家庭だと思っているし、
作者も「これがごく一般的な家庭ですよ」とういスタンス。

 

 

それが長年続くと、知らないうちに
家族=サザエさんのような家庭
と思い込んでしまうわけです。

 

 

ただ、現実はどうでしょう?

 

現在日本の家庭には
機能不全家族が増えています。

 

機能不全家族とは家庭内に対立や不法行為、
身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクト等が
恒常的に存在する家庭のことをいいます。

 

その原因が、一人親家庭が増えているからです。

 

ちなみに、離婚率で言うと30%以上なので、
日本人の3人に1人は離婚経験があるそうです。

 

母子家庭、父子家庭だと
共働きが当たり前になりつつある日本では
単純計算で2倍稼がなければなりません。

 

そうなると、その仕事量+家事をこなさなければなりません。
当然自分の時間が減り、ストレスが溜まります。

 

では、そのストレスをどうするかというと、
子供に当たり発散します。

これが原因となり機能不全家族になります。

そこで、問題なのは
機能不全家族の子供の人格が変わってしまいます。

 

例えば、

家で親に怒られないようにする人格
家では存在を消し、できるだけ静かにする人格
親のストレスの為に自ら暴力を受けようとする人格。

 

そしてこれらの反動は家庭の外で発散されます。

 

それが友達へのいじめだったり、
犯罪だったり。

 

母子家庭の場合犯罪を起こす割合は通常の3倍。
父子家庭の場合は通常5~6倍です。

 

 

反面教師という言葉がありますが、
機能不全家族でそだった子供は
自分が嫌な幼少時代を過ごしたのにも関わらず
また自分の子供を傷つける。。。

 

わかっているはいるけれど、
自分がそういう教育を受けたから。

そうして育った子供はまた自分の子供に…

この機能不全家族になる家庭の特徴は
極端に少ない親子のコミュニケーションです。

 

やはり、一人親だと仕事の時間が長く
家にいる時間も少なく、
子供と接する時間も少なく。

 

この負の連鎖を止めるのだとしたら
いかに労働時間を削り、
家にいる時間を長くするかです。

 

しかし、労働時間を削れば
収入が減ります。

 

というかこれからどんどん平均給与額は
減っていくので更にこれが悪化すると思います。

 

 

仲睦まじく温かみのある
サザエさんの様な家庭がどこにあるでしょうか?

 

現実は多くの人が多かれ少なかれ
家族に問題を抱えているのが普通じゃないですかね。

 

例えば、
子供が学校でいじめられていたり、
引きこもりだったり。

親が暴力的だったり、
お金が無さ過ぎてろくに満足できる食事が取れなかったり。

 

 

最近は
不倫やシングルファーザー、シングルマザーなんて
当たり前みたいに増えてきている。

 

 

先ほど話した機能不全家族になっている
家庭って多いんじゃないかな。

 

僕らは知らない間に間違った常識を刷り込まれているわけです。

 

これは、サザエさんやコボちゃんなどの
作品が悪いと言っているわけじゃないんです。

 

これらの作品は良い作品だから長年続いて
続いた結果現代とかけ離れてしまっているだけ。

 

 

今更サザエさんを職に付けて、
カツオがグレて、波平がギャンブルにハマって。

みたいな感じで現代に対応しました。

なんて言われても困るので。

 

 

でも、不思議じゃないですか?

 

一昔前まではこういった
ごく普通の一般家庭を描いた作品が多く、
またそれらがヒットしていた。

 

最近はどうかというと、
最近のごく普通の一般家庭を書いた作品が出ても
おかしく無いような気がしますが、一切出ない。

 

なぜでしょう?

 

現代でサザエさんを一般家庭のベースにしてしまうと、
自分の描く一般家庭と現実のギャップがありすぎて、
それにストレスを抱える人や、不安を覚え人も出てくる。

 

あまりにも理想と現実のギャップが大きいと
自殺なんてこともあり得たりするわけです。

 

事実日本で最も自殺者が多いのは
30代前後のサラリーマン。

 

確かに、マスオと比較すると
自分がダメに映るかと思います。

 

それでも現代家庭を描く作品は出てこない。

 

 

こういった違和感のあるときには
誰が得するか考えればいいだけ。

 

そうすると資本主義という答えになる。
必ず誰かが裏で得をするからだ。

 

 

健全な家庭のイメージを持たせると、
家が売れやすくなる。
車が売れやすくなる。
保険が売れやすくなる。

 

 

どうでしょう?

資本主義を維持存続させるためにどれも必要なわけです。

 

逆に現代の問題のある家庭が一般家庭になると・・・

 

車なんて持っても妻とは休みが合わないし、
子供は引きこもりだし家族で旅行行かないか。

 

家なんて持っても、
最近は離婚する家庭が多いから、
家を持ったところで離婚したらその家どうすんだよ。

 

みたいなことを考えられてしまうからです。

 

 

ただ、
漫画やアニメのイメージだけでは
それらの悪い家庭のイメージを
払拭できないレベルまで深刻化してたりもする。

 

薄々それに気付いている人も多いと思うので、
そろそろ、おひとりさまをカモ(ターゲット)にする
儲けるモデルに時代が移り変わりつつある感じもします。

 

もしかしたら、その流れを加速させるために
独り身で人生を謳歌する作品が出てくるかもしれませんね。

 

僕らが常識だと思っていることは、
数十年前に作られた常識であり、
その常識はある特定の人に得があるからです。

 

でも実際は先程の家庭事情をみたら分かる通り、
数年前の常識は現在常識ではないということ。

 

こんなん誰でも考えればわかるはず。

 

これは家族だけでなく、
様々なことに通ずる。

 

「終身雇用」

「大企業、公務員安定」

「日本は平和で戦争なんてしない」

 

これらは今から数数年前に作られた常識。

 

この記事で話した理想的な家族と

け離れている現実があるように現代に通用するわけがない。

 

いつまでも常識を常識だと思い込んでいると、
裏で得をしている人のどんどん搾取される世界だということです。