飲食店のランチ営業は経営を悪化させて潰れる!?

マーケティング

 こんにちは。じぇいです。
年末と言えば、忘年会ですね。

お付き合い上、
最近は3日に1回忘年会がありますね。

忘年会とは、
その年の苦労を忘れるために行われる宴会のことですが、
僕は3日に1回も苦労を忘れさせるほど程、苦労してないな。

 と思いつつもお酒を飲むのが好きなので
ついつい誘われたら行ってしまいますね。笑

よく忘年会すら高級料理店で行い
facebookに写真をアップしている人を見かけますが、
高級料理店なんて美味しくて当たり前ですし、
正直「味」というよりは、
「雰囲気」に対してお金を払っている
感覚になるんで嫌いなんですよね。

僕はもっぱらB級フリークなので、
少しでもコスパの高い食事処を探すのが好きですね。

味だけで言えば、高級料理店より、
その辺にあるコスパの高いお店の方が美味しかったりしますしね。

わかりやすい例で言えば、
叙々苑なんてまさに高級料理店ですが、
値段の割に味は微妙ですよね。 

叙々苑より安く美味しいお店なんて沢山あるので。

そういったお店を見つけると
高級焼肉店より安く美味しいので
とても得した気分になるんですよね。
 

そして、
そのお店に友人や仲良い社長さんなどを連れて行ったときに

「安いのに旨い!!!」

と喜んでくれる反応を見てまた僕も嬉しくなるみたいな。

そんな感じでよくコスパの高いお店を散策していると、
めちゃくちゃ美味しいのに、めちゃくちゃ安いという、
不思議なくらいコスパの高いお店に出会ったりもしますね。 

僕は飲食店のコンサルティングとかもしたりするので
そのお店のメニューと営業時間と立地と座席数を見れば
大まかな平均客単価、リピート率、回転率がわかってしまうので、
概算で売上とFLコスト、限界利益、損益分岐点が分かったりします。

要は、そのお店の経営状況がわかるということです。

ちなみにFLコストという言葉は聞き慣れないかもしれませんね。

FLコストのFとは、フード=材料費、
Lとは、レイバー=人件費
それを売上で割った比率の事です。

 FL比率=材料費+人件費/売上高

です。

まぁ何のことだかわからないと思うので、
わからなければここは無視してください。笑

マーケティングやコンサルティングを
勉強したい人は覚えて置いてくださいね。
 

それで話を戻すと、
お店に入るとざっくりとしたお店の経営状況がわかるんですが、
どう計算しても黒字にならないお店ってあるんですよ。

もちろん、お客さんが全く入っていないのは論外です。

そうではなくて、
コスパを売りにし過ぎて、
経営に影響が出ているということですね。 

だから、こんな体験ありませんか?

友達に

「超安くて美味しいお店知ってるから行こうよ!」

 と言って、実際にお店に行ってみると、

 「あれ??お店潰れてない!?」

 みたいな状況です。

そして、
その時に必ず言われる一言がコレ

「安いだけでそんなに美味しく無くてお客さん入らなかったんじゃない??」

「お前が美味しいと思ってただけで実はそうでも無かったんだよ」

こういう状況になると、
お店を紹介しようとした人の
食のセンスが悪いという印象が勝手に付いてしまうんですよね。 

一般の人の考え的に店が潰れる=美味しくないから客が入らない

となってしまうので。

でもビジネスマンならわかると思いますが、
必ずしもそうではないんですよね。

僕の経験上、
超ローコスト超ハイパフォーマンスのお店に関しては
見つけてから数ヶ月後には閉店しているという所が多いですね。 

つまり、
飲食店に関してはお客さんが入らないで潰れる。

ということは誰しもが想像付きますが、
実は、お客さんの為にコスパ重視をしすぎて
お店を潰す所も多いんですよね。

 web上以外にもリアル店舗も
いろいろコンサルティングしますが、
やっぱり飲食業態は本当に難易度の高いビジネスですよね。 

例えば、

飲食店の中でも比較的簡単に開業出来て、
そこそこ成功できそうに思われているのがラーメン屋ですが、
年間で新規出店が約4000店舗もあるそうです。

 それだけ一般の人からするとラーメン屋って簡単そうに見えるんでしょうね。

 でも実際問題、
年間で約4000店舗の新規出店があると、
潰れる店舗数も大体同じ数分だけあるそうです。

 つまり、年間約4000店舗潰れているということです。

 どれだけ飲食店で成功するのが難しいかわかりますね。

立地、接客、メニュー、プロモーションと、
様々な条件が複雑に絡み合う業態なので
単純にコスパを良くして
とにかくお客さんが集まる人気店にした所で
利益が出るかと言ったらそうでも無いんですよね。 

だから、
店主の少しでも安く、美味しい料理を提供しよう。

というお客さんを思う気持ちが裏目に出て
結果的に経営難に陥るというケースは
見ていて非常になんとかしてあげたくなりますね。 

こういった状況の飲食店を
経営している方によく質問されるのが、

 「ランチを始めてみようと思ってるけどどう思いますか?」

 という質問をされます。

ぱっと聞いた感じ
ディナーだけのお店がランチも営業してみる。

というのは、経営サイドからすると、
ディナーで思うように収益化出来ていないので
それをランチで補おうとする気持ちなのだと思います。

 確かに、この気持ちはよくわかりますね。

 だって、ディナーで収益化できていないのに、
ずっとそんな経営を続けていれば
いつまでも収益は発生せず、
お店を畳むのも時間の問題になりますからね。 

仮に、毎日数千円でも数万円でも
ランチを行う事によって収益が発生するのであれば、
塵も積もれば山となると言われるように
月間30日営業と考えた場合それなりの収益化に繋がります。

 なので、1日数千円でもランチを
行う事によって収益化出来るのであれば、
ディナーだけでなくランチ営業もする
意思決定は正しいと言えるでしょう。
 

でも実は、
飲食店のアノマリー(科学化できない経験則)の一つとして、
ランチを始めると経営が悪化して潰れてしまうというものがあります。 

これは、今説明した話と真逆の事を
考えてみればわかると思います。

毎日数千円黒字になれば、
月間を通して良い収益化になりますが、

仮にランチを営業することで毎日数千円赤字になれば
月間を通してかなり深刻な経営状況に陥りますね。

そもそもですが、
メインであるディナーで
収益化出来てないのにも関わらず、
ランチなら収益化できるという考え方が
何の根拠も無く机上の空論に過ぎません。

仮にでもランチで収益化出来たとするなら、
収益化出来ていないディナーは辞めて、
ランチ営業だけにすれば良いですね。
 

ただこれだけだとランチが駄目
ということが腑に落ちないと思うんですよ。
 

僕も一番最初飲食店をコンサルティングした時、
真っ先に思い付いたのがランチ営業でしたからね。笑 

でも、その思い付いたランチ営業は結局行いませんでした。

なんでそんな判断が出来たかと言うと、
実数値を当てはめてシュミレーションして見たからです。

ここからちょっと数字が多くなって、
数字アレルギーの人は嫌かもしれませんが、
計算は中学生レベルの計算なんで付いてきてください。

 例えば、
ランチ営業するとして、
営業時間が11時~14時の3時間と仮定します。
仕込み時間を考慮すると、
営業に対しての1.5倍以上の時間がかかるので
ランチに取られる時間は4.5時間という計算になります。 

座席数が少なく、小さめの店舗の場合、
ランチ営業はシェフとホールの2人で回したとします。

つまり、人件費は2人分。 

1日あたりの平均労働時間が10時間。

それぞれの人件費を30万円ずつと仮定すると、
1日の労働で1万円のコストがかかると算出できます。

これを基にランチの人件費を計算すると、

1万円(1日の労働コスト)×2名(人数)×4.5/10(ランチ稼働時間)=約9000円(人件費)

このようになります。

 ここからランチの平均単価が大体500円~800円。

平均原価率30%で試算すると、
一人から取れるMAXの利益が350~560円となります。

これを最小限ベースで考えてみると、
ランチに26人のお客さんが来てくれた場合、
ペイライン(プラスマイナスゼロ)になります。

 ランチ時間だけで57人に売れれば、
1日辺り約1万円の利益になります。

こんな感じでシュミレーションを組めるんですね。

26人でペイラインだとして、
26人なら2人営業でもギリ回ると思いますが、
ランチで1万円の利益をだそうものなら57人が相手です。

2人稼働で回せる限界がジャンルにもよりますが、
基本的には20~40名程度と言われています。

なので、物理的に考えて2人で回せるわけありませんね。

ということはですよ。

ノーゲス(お客さんゼロ)だった場合-9000円。

MAXでお客さんが入った場合でも
40人を相手にするのが限界だとすると、
ランチでの限界利益は5000円です。

つまり利益範囲は -9000円~+5000円です。 

リスクリワードレシオという、
利益に対してどのくらいのリスクを負うか。

という計算をすると。 

1.8:1というかなり部の悪い掛けです(理想は1:3)。 

まぁ長々と小難しい風(何回か読み返すと簡単に理解できる)の計算をしてきましたが、
上記の計算は一般店舗の平均からランチを営業した場合の計算なんですが、
これなら最初からランチをやらない方が、
余計な稼働人件費がかからず良いわけです。 

ランチを始めると店が潰れると言われる理由もわかってきたのでは無いでしょうか?

もちろん最初に話した通り、
上記のような計算をして黒字になるなら
当然ランチ営業をすべきです。
 

それでなんでこんな話をしているか
今一度整理してみると

コスパが高いお店はお客さんを第一に考え、
安く良い物を美味しく食べて頂こうという理念があるわけです。

 お客さんに喜んでもらうためにコスパ重視をし過ぎると、
ディナーでの利益が上がらなくなり、
ランチに以降し易いということ。

しかし、ランチで利益を出すことは容易でないので、
その結果優良店舗が潰れてしまいます。

ということですね。

なので、
僕ら消費者側はコスパの高い良い店舗を見つけたら
少しでも客数を増やす協力として
自身のネット媒体とかで紹介してあげたりと、
健全な消費意識を持つことがとても大切だと思うのですね。

いわば消費者がそのお店を守るという意識でしょうか 

「なんでわざわざお客側がお店の宣伝しないといけないんだよ!」

と思うかもしれませんが、

本当に気に入ったコスパの高いお店が潰れてしまったら、
もうあの安い値段であの美味しい料理を食べれなくなってしまうんですよ。 

もちろん不当に高い店・まずい店は潰れて結構なわけですが、
良い店には中長期的に存続しなければならないんですよ 

だって、コスパの高い優良店舗が潰れてしまうと
結果それがブラック企業の繁栄に繋がり、
働く人も不幸、経営する人も不幸、食べる人も不幸、
という最悪のスパイラルから抜け出せなくなってしまいます。 

その為にも、
消費者としての尊厳を持ち、
良いモノはどんどんシェアして行き、
消費者である僕達が広告塔となってあげると、
その店舗が儲かるようになる。 

その店舗が儲かればいつまでも、
安く、美味しい、良い食事ができるということですね。

まぁ今回は飲食店を例に挙げてお話してきましたが、
これは何も飲食店に限ったことでは無いですね。

例えば、

ネット業界なんてわかりやすいですが、
基本的ネット業界でシェアや拡散されている情報って
嘘や怪しい情報が多いですよね。 

それはネット属性の人が大御所や
有名な人に媚を売っていたり、
この記事は拡散させろみたいな
直接連絡が来たりするみたいですから。

 だから本当に良い正しい情報がシェアされず、
読者を一切無視したお金儲けしか
考えていない人の情報が
たくさんシェアされているわけです。 

でもこれが仮に良い情報をシェアするようになったらどうなるでしょう?

当然記事をシェアして貰った情報発信者は嬉しいですし、
そのシェアを見た世の中の人はまっとうで正しい情報を受け取れるので、
詐欺的情報に騙されなくなる。 

そして、何よりその良い情報をシェアした人は
良い情報をシェアしてくれるということで
周りの人に感謝され、
その人がシェアしてくれる情報を受け取るようになる。 

つまりシェアをするだけで
自分のファンや読者が増えるという、
良いスパイラルが産まれるわけです。 

実際に僕自身もいろいろな分野の情報を
日々取っていますが
情報の取り方は
良い情報をシェアしてくれる人を
SNSでフォローするというやり方です。 

良いお店を周りの人に教えてあげればあげるほど
良い情報をシェアすればするほど、
結果的に自分に得があるということになるんですね。 

でも多くの人は、
良いお店を見つけたら自分だけのお店として周りに教えない。

 良い情報を発信している人を見つけると
シメシメ顔をして自分だけその情報を得れれば良いとする。 

でもこれって実は自分が損しかしてないんですよね。

ということで、
僕の大好きな個人経営の飲食店をシェアしたいと思います。

僕は渋谷住みなので渋谷が詳しいので、
渋谷紹介になってしまいますが、
こちらのお店です。 

虎視眈々

 このお店は何を食べても本当に美味しいし安い!
敢えて一番のオススメを上げるならチキン南蛮ですかね。

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一番通ってた時は2日1回のペースで行ってましたね。笑

来週も接待で社長さん達を連れて行くくらい
お気に入りですし、自信を持って薦められるお店です。

渋谷に立ち寄った際は是非行ってみてください。

 

PS.

コスパの良いお店を知っている方は

LINEから教えてください^^

地方もよく行くの地方のお店とかでも大歓迎です。