電車に乗る金も無い男が高級時計をプレゼントした話
こんにちは。じぇいです。
僕は定期的に平成生まれの経営者が集まる
コミュニティをやっています。
ペースは月に1回。
それぞれ順番でお気に入りのお店などに招待して
みんなで食事をするというもの。
業種はみんなばらばら。
ファイナンス系の仕事をしていれば、
イベント会社だったり、
動画撮影会社だったり、
時計販売修理会社だったり。
いろいろです。
面白いのは誰一人業種が被っていないということと
全員平成生まれでこれからビジネスを大きくしたいという
野心家ばかりだということ。
だからその場には僕の職である
ネットビジネスをやっている人もいなければ、
当然マーケティングとコンサルタントを
やっている人もいない。
それぞれ違う業種が集まると、
とにかく新しく聞く話が多かったりする。
イベント会社なんて1つのプロモーションで
数千人という人を動かして
数十億という金額が飛んで言ったり、
裏側はどうだの色々話を聞けるわけだ。
「この間のイベント50億だよ~」
50億なんて金額動かしてるのかよと
良い刺激にもなったり、
「去年の誕生会は芸能人の方々に祝って貰ったー」
僕とは異世界だな。
と興味を持ってみたり。
とにかくその場にいるだけで
かなり学びがあったり、
その業界によって考え方やモノの見方が違う。
そして、
なぜかその会にいる人はみんな
異色の経歴の持ち主。
少し前までは極貧生活で
毎日の食事はバナナ1本。
とか。
逆に超エリート家庭で生まれ育ち、
高校まではNHKしか見たことがなかったという人。
とにかく
「は!?嘘だろ!!どんな経歴だよ」
とツッコミを入れたくなるような経歴ばかり。
だから平凡な人生を歩んで
成功した僕は逆に珍しいみたいな。
「よく普通の人生から普通に就職しなかったな」
と違った意味で驚かれる。
そんな会があるわけなんだが、
その中の一人が誕生日だった。
ということで
それぞれ誕生日プレゼントを渡す。
いろいろあったが
一番面白かったのはこれかな。
最初は
誕生日プレゼントが緑のたぬき
というボケなのかと思ったら。
これケーキなんですよ。笑
外のパッケージも食べれて、
中のしっかり再現されてるけど
ケーキなんです。
楽しくプレゼントを渡していると
一人が、
「ごめん。しっかりとした誕生日プレゼント渡せないんだ」
と言い出した。
彼は元々8000万円の借金があって
少しづつビジネスを機動に乗せて
借金は全部完済したけれど、
今度は有り金全部を集めて1500万円を
全て新規事業を立ち上げる為に
使ってしまい。
今本当に生活が苦しいとの事だった。
お酒を飲むのも毎月この会だけ、
歩ける範囲は全て徒歩。
ギリギリの生活になっていた。
だからプレゼントを買えなかったと謝る。
でもいつもお世話になっていて
感謝する気持ちが本当にあるから。
と言って彼は、
毎日肌身離さず付けていた、
大切な時計を誕生日プレゼントとして渡した。
かっこ良すぎる。
僕はめっちゃ感動しましたね。
だって、本当に生活カツカツなら
その時計を売れば数十万円になるレベルの時計。
でもその時計は思い入れがあるから
生活がキツくてもどうしても売れない。
そんな大切な時計を
相手に誕生日プレゼントとしてあげれるなんて
かっこ良すぎるとしか言いようが無い。
大切な時計をあげることによって、
「また頑張って時計を買えるくらい
までになろうという目標ができた。」
と笑顔で話していた。
時計をプレゼントしたことによって
もうお金に換金できるモノも無し、
本気でその新規事業に取り組むための追い込みにも見えた。
自ら逃げ道をなくして、
一歩間違えたららまた借金生活が始まる
という状況にするなんて本当に凄い。
ドラマでもこんな無茶なことしないだろ。
でも、彼曰く、
「昔借金8000万あった頃に比べれば、
こんなのちょろいけど。」
と言っていた。
この記事で僕が言いたかったことは、
生活が苦しいのに自分の大切な時計を
プレゼントしたことが凄いという話ではない。
僕が言いたかったのは、
多くの人が勘違いしているが、
資産とは、換金したら数十万になる時計ではない。
もちろんお金や不動産、株、車でもない。
資産とは、お金が無くなっても
いつでもリスタートできる経験や知識。
つまりは自分の脳のことを言うということです。
時々資産50億なんて言っている人がいますが、
別に建物50億円分持ってるからなんなのって感じです。
資産と辞書で調べると、
「資本にすることができる財産」
と書いてあります。
だからビルを持ってようが
震災が来てしまって
跡形もなく崩れてしまったら、
結果1円の価値も無くなるわけです。
そう考えると、
多くの人が定義している
車とか不動産とかって結局資産ない。
でも、
自分の脳という資産をしっかり構築できていれば、
いつでも資本にすることができる財産なわけです。
仮に震災で所有しているビルが無くなっても。
会社倒産で株券が紙切れになっても。
人に大切な時計をあげても。
全てを失っても。
構築した脳さえ残っていれば、
また這い上がって成功することができるんですね。
だから、たまたま時代の波に乗って
上手く行ってしまった人は、
一回ダメになるとそこから這い上がって来ませんが、
しっかりビジネスを勉強して経験して
こつこつ成功してきた人は、
成功の仕方が脳にインプットされているから
一回ダメになってもまた戻ってこれるんですね。
そしてその時計をあげた彼は
そのことをわかっていたので
大切な時計をあげても平気な顔をしていたんだと思います。